更新日:2025年12月5日

【雑談】中小企業経営と生成AIを考える

目次

  • ● 生成AIとAIの違いは何ですか?
  • ● 生成AIが中小企業経営に与える影響とは?
  • ● 結局、生成AIは中小企業経営にどのような影響を与えるのか?

 中小企業の皆様、こんにちは。

 2025年最後のコラムとなります。が、雑談レベルです。

 今回は、生成AIが中小企業経営に対してどのような影響を与えるのか、2025年11月にOECDが公表した「生成AIと中小企業の労働力(Generative AI and SMEs Workforce New Survey Evidence)」から抜粋する形で見ていきます。

 中小企業の皆様、生成AIは使ってますか?いきなりの質問ですが、生成AIとはChatGPTやMicrosoftのCopilotなどを指すようです。2025年になって私もChatGPTさんに何かを聞いたり、コーディングをたまに勉強する中でコードを理解するために使うことが多くなりました。中小企業の社長様におかれましても、お伺いしているとChatGPTを使って調べたんだけど、、、みたいな声も多くなったよう思います。

 私を含めてですが、中小企業の皆様が生成AIを利用する理由は、何らかの調べ物をしたりといった、業務上で直面するわからない事に対して生成AIを利用する場面が多いと想像しています。

 他方、私は業務斡旋エージェントなどの募集案件を見る機会が多いのですが、生成AI導入プロジェクトの案件が多くなっております。大企業ほど業務プロセスの中に生成AIを導入し、会社全体の効率化を図っているよう思われます。

 本コラムは、雑談レベルとはなりますが、今後の日本の労働人口減少社会の中で、中小企業に生成AIを入れた場合の影響はどうなるのだろうか、という問題発想に対し、OECDの資料から1つの例解を見てみようという趣旨となります。

 先に述べておきますが、私は生成AIの専門家でもエンジニアでもありませんので、雑談としてお目通しして頂ければと思います。

生成AIとAIの違いは何ですか?

 本コラムを記載するにあたり、まず生成AIとAIの違いは何だろうという疑問に直面しました。そのため、早速ChatGPTさんに「生成AIとAIの違いを簡潔に教えて下さい」を聞きました。

 結論から言うと、明確な違いは素人には分かりにくかったです(と私は思います)。原因の1つに、生成AIやAIの統一的な定義付けがなされていないよう思います。

 所感にはなりますが、従来型のAIは30年以上前からある統計学を基礎としており、昨今は数値データを獲得することが容易になったため、大規模な数値データの分類や予測といった特定の課題を処理すること、と感じています。

 他方、生成AIは対象データが数値だけでなく、音声・画像データなどに拡張され、更に(大学時代に私が受けた統計学の講義より)進化版の統計学に基づいて、コンピューターが利用者に最適なコンテンツを提供すること、と感じています。

 利用者目線では、生成AIの方が我々にとって便利である、と理解すれば良いかなと思います。

生成AIが中小企業経営に与える影響とは?

 冒頭述べたOECDの報告書は、英国・ドイツ・日本・韓国・豪州・カナダ・アイルランドの5,232の中小企業(うち、日本は400社。従業員数は1~250名)に対し、2024年10月に実施された電話調査に基づいて結論付けられています。

 早速ですが、結論の抜粋です。()内は私が追記しました。

  •  ① 中業企業の業務において生成AIの利用率は高まっている(日本は24%と最低、最高はドイツの39%)
  •  ② 生成AIは、従業員のパフォーマンス向上に寄与している。(生成AIの活用範囲はコア業務ではなく、文書作成などの周辺業務。パフォーマンス向上は主に周辺業務作業の時間短縮)
  •  ③ 生成AIは、従業員の(データ分析、解釈、創造性に対する)スキル不足、労働力不足問題の解決に寄与する。
  •  ④ 生成AIは、従業員の業務負担を軽減すると、33%の中小企業が回答。
  •  ⑤ 他方、生成AI導入により、中小企業において人員削減を実施するまでには至らない。

 残り3つありますが、上記が重要な結論と認識しております。

 本報告書は実際の業務プロセスに生成AIを導入しているかどうかという点から見ております。①の日本の生成AI利用率が対象7ヶ国の中で最低な理由として、①日本のデジタル化が世界的には進んでいないこと、②日本の中小企業ではクラウド(ソフト)ベースの課題解決を志向していること、③高齢の労働者が多いこと、となっております。

 ②については、生成AIの利用はコア業務でなく、文書作成などの周辺業務、複雑性や重要性が低い分野で利用されているとされます。

 ③については、対象7ヶ国の中で日本が最も生成AIが従業員のスキル不足、労働力不足問題の解決に寄与すると答えております。

 ④について、1名の会社が業務負担の軽減に繋がると答えております。2~9名、10~49名は30.4%、30.3%が業務負担の軽減に繋がるが、11.6%、13.6%は業務負担が増加するとも答えております。また、生成AIの導入により、外部企業との契約が減少する(おそらくコスト削減)とも回答しております。

 ⑤について、日本の93.3%の中小企業は、生成AI導入により従業員数への影響は無いと答えております。他方、対象国全体として、生成AIは繰り返しタスクについては人員が不必要になる可能性もあるとも指摘しております。

結局、生成AIは中小企業経営にどのような影響を与えるのか?

 実は、日本の労働力人口減少の中で中小企業の経営者様が取るべき行動という私の関心事に対して、2025年10月にAmazonがAI導入による業務効率化を見越して約14,000人の人員整理を行うというニュースがありました。

 日本において、Amazonと同様に人員整理が直ちに行われるかどうかについては様々な制約がありそうですが、少なからず米国では人員整理が発生し、労働市場で言えば求職者が増加することになります。

 日本の中小企業の人材不足の観点から見ると、労働市場の供給増は少なからず人材不足解消の方向にはなります。(中小企業とその求職者がマッチングするかは不明ですが)

 では、日本の中小企業が生成AIを導入した際に、大企業と同様に業務効率化による人材不足の問題解消が生じるかという点については、現時点のOECD報告書によるとそこまでのインパクトは無いということです。

 その理由として、中小企業における生成AIの導入範囲がコア業務ではなく周辺業務に留まっていることや、そもそも中小企業において過剰な人員を抱えていないことにあるのではないかと存じます。また、生成AIを業務プロセスに導入するための導入コストや生成AIを上手く使うためのプロンプトエンジニアリングや教育の必要性なども、生成AIの導入が中小企業で直ちに進まない要因と考えられます。

 他方、生成AIにより人員整理が実施される時代に突入しており、生成AIの業務効率化・コスト削減などに寄与する影響は極めて大きいことは確かであり、私も含めて情報収集を進めていき、時代に取り残されないよう頭のアップグレードが必要です。