近畿7府県の人口動態推移と中小企業経営を考える
~ 三重県編 ~
目次
- ● 2020年の三重県5区分における人口および生産年齢人口の事実確認
- ● 2035年における三重県5区分における人口推移
- ● 2035年における三重県5区分における生産年齢人口推移
- ● 三重県における人口および生産年齢人口減少に関するまとめ
中小企業の皆様、こんにちは。
近畿7府県の人口動態について、最終回の三重県編となります。
使用したデータは、国立社会保障・人口問題研究所が公表する「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」を参照しております。
三重県は29市町の行政があるようであり、行政区分の分け方として、「北部、中部、伊勢志摩、伊賀、紀勢・東紀州」の5区分に29市町を振り分けております。
2020年の三重県5区分における人口および生産年齢人口の事実確認
2020年における5区分の人口および生産年齢人口を確認します。
2020年の三重県の人口規模は、北部:83.3万人、中部:47.0万人、伊勢志摩:22.0万人、伊賀:16.5万人、紀勢・東紀州:8.1万人の計177.0万人となっております。愛知県名古屋市に近い北部と中部の人口比率が73.6%となっており北部エリアに人口が集中しております。伊勢志摩については、伊勢市が12.2万人と人口10万人以上の都市となっており、伊賀の名張市、伊賀市についても8万人前後と三重県の中では比較的大きな都市となっております。
次に、生産年齢人口について見てみます。
2020年の生産年齢人口は、北部:50.7万人、中部:27.1万人、伊勢志摩:11.8万人、伊賀:9.1万人、紀勢・東紀州:3.8万人の計102.7万人となっております。
北部における生産年齢人口/人口割合は61.0%であり、この数値は近畿7府県の行政区分の中でも上位に位置しており、近畿圏の中で高齢化比率が低いと言えます。
2035年における三重県5区分における人口推移
2035年における人口を見ると、北部が77.5万人(2020年83.3万人、93.1%)、中部:41.8万人(同47.0万人、89.1%)、伊勢志摩:17.6万人(同22.0万人、80.2%)、伊賀:13.8万人(同16.5万人、83.9%)、紀勢・東紀州:5.8万人(同8.1万人、71.4%)となり、北部は90%超の人口推移が見込まれますが、それ以外は90%を割る水準となります。
北部については、人口規模は1万人台ですが、朝日町、川越町の人口が100%以上となります。また、伊勢志摩の玉城町は92.6%の水準であり、その他の伊勢志摩の市町と比較すると人口減少率が低くなっております。
2035年における三重県5区分における生産年齢人口推移
2035年における生産年齢人口を見ると、北部が45.5万人(2020年対比89.8%)、中部:23.1万人(同85.5%)、伊勢志摩:8.7万人(同74.0%)、伊賀:7.4万人(同80.9%)、紀勢・東紀州:2.4万人(同65.5%)となります。
北部エリアについては、四日市市、桑名市、亀岡市、東員町、菰野町、朝日町、川越町の7市町の生産年齢人口減少率が日本全体より低くなっております。北部以外の10万人以上都市である、津市、松坂市、伊勢市は日本全体より減少率が高いため、名古屋に近い北部に若い世代が集中していると考えられます。
三重県における人口および生産年齢人口減少に関するまとめ
本コラムの目的は、三重県の人手不足の状況を市町にまで落とし込んだ具体的な数値から把握することにありました。
三重県の特徴は、名古屋に近い北部に人口が集中し、南にかけて人口が少ない人口分布となっております。これは、兵庫県、奈良県、和歌山県などと同様に大都市の大阪に隣接するエリアに人口が集中していることと同じであると考えられます。
北部について言えば、生産年齢人口/人口で見た場合、日本全国水準の高齢化でありますが、北部以外のエリアは人口・生産年齢ともに人口減少率が高くなっております。近畿7府県の全てに同様と考えますが、三重県についても一定の市場規模を持つ名古屋市・京都市・大阪市などへの大都市圏へのアプローチが事業規模維持・拡大に必要な経営戦略の基本であると考えます。
