更新日:2026年2月4日

中部9県の人口動態について数値面から見る
~ 全体編 ~

目次

  • ● (再確認)日本の人口動態推計
  • ● 中部9県の人口動態推計
  • ● 中部9県の生産年齢人口推計
  • ● 中部9県の生産年齢人口減少に関する考察

 中小企業の皆様、こんにちは。

 今回から数回に分けて、中部9県の人口動態について取り扱います。

 前回までのコラムで、私が在住する近畿圏の人口動態を見てきました。Googleアナリティクスを確認した所、おそらく皆様が在住する都道府県の人口動態に対する関心は高いと思われ、中部9県についてもこれまでと同じ内容で記載したいと考えております。

 なお、本コラムの目的が、①今から約10年後である2035年の生産年齢人口がどの程度減少するのかを数値面から把握すること、②中小企業の皆様がどのような取り組みを行うべきかを考察していく、ことに変わりありません。

 注意点として、使用したデータは、国立社会保障・人口問題研究所が公表する「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」を参照しておりますが、もうすぐ2025年のデータが出てくる可能性があります。すなわち、本コラムの2025年推計値と2025年実数値に大幅な乖離がある可能性にはご留意ください。

 生産年齢人口とは15~64歳の人口を指します。図表作成はTableau Publicを使用しました。

(再確認)日本の人口動態推計

 まずは日本全体の人口動態を見ていきましょう。

 2020年の日本の人口は1億2,614万人であったようです。そのなかで、15~64歳の生産年齢人口は7,508万人でした。

 これが今から10年後の2035年になると、人口全体は1億1,663万人となり、そのうち生産年齢人口は6,721万人となります。2020年対比で見ると、人口は約1,000万人の減少に対し、15~64歳までの方が約800万人の減少となります。

中部9県の人口動態推計

中部人口

 中部9県は西から、福井県、岐阜県、石川県、愛知県、富山県、長野県、静岡県、新潟県、山梨県の9県としました。

 2020年の中部9県の人口は2,114万人に対し、2035年の1,918万人と推計されております。2020年対比で2035年の人口減少率が日本全体で▲8.2%に対し、中部9県は▲9.3%ですので、少し平均を上回るということになります。

 人口の大きい順に愛知県が2020年:754万人→2035年721万人、静岡県が同363万人→同325万人、新潟県が同220万人→同186万人、長野県が同204万人→同182万人、岐阜県が同197万人→同173万人、石川県が同113万人→同101万人、富山県が同103万人→同89万人、山梨県が同80万人→同71万人、福井県が同76万人→同67万人となります。

中部9県の生産年齢人口推計

中部生産年齢

 中小企業の採用で最も重要な15~64歳の生産年齢人口の推移を見ていきましょう。

 中部9県の生産年齢人口は、2020年の1,241万人から2035年は1,087万人となり、約▲154万人、▲12.4%の減少となります。

中部県別 中部県別

 県別で見ると、愛知県が2020年の465万人→2035年431万人の約▲34万人、▲7.3%、静岡県が同210万人→同180万人の約▲30万人、▲14.3%、新潟県が同123万人→同100万人の約▲23万人、▲18.7%、長野県が同114万人→同98万人の約▲16万人、▲14.0%、岐阜県が同113万人→同95万人の約▲18万人、▲15.9%、石川県が同65.7万人→同57.2万人の約▲8.5万人、▲12.9%、富山県が同58.1万人→同49.1万人の約▲9万人、▲15.5%、山梨県が同46.7万人→同38.3万人の約▲8.4万人、▲18.0%、福井県が同43.6万人→同36.8万人の約▲6.8万人、▲15.6%となります。

 日本全体の生産年齢人口の2020年対比減少率が▲10.4%ですので、あえてグループ分けすれば、日本全体と比較して生産年齢人口が緩やかなグループが愛知県のみ、全体と比較して人口減少が大きいグループが減少率順に新潟県、山梨県、岐阜県、福井県、富山県、長野県、石川県の順になります。

中部9県の生産年齢人口減少に関する考察

 本コラムの目的は、2035年までの中部9県の人口動態を数値面から把握することで、人手不足の状況がより深刻化することを数値面から把握することにありました。その結果、中部9県では10年後の2035年に生産年齢人口が2020年対比で▲154万人減少すると推計されており、愛知県以外の8県の減少率は日本平均より高いことにありました。

 人口減少自体は近畿圏と同様です。おそらく、東京都以外において生産年齢人口は概ね減少するものと思います。人手不足の中で会社の人材が不足すれば効率化するしかありませんし、買い手(需要)が減少すれば商圏を拡大する以外に販売数量を維持することは難しいと思います。特に、東京周辺以外の事業者様はネット、海外、インバウンドなどの販路拡大に向けた投資を行い、可能な限り成長する市場にアプローチすることが重要であると考えております。

 土地勘が全くありませんが、次回より各県の状況につき、市区町村などの細かな行政単位に区切って人口動態を見ていきたいと思っております。